●制度廃止を訴え●●



2008年06月06日(Fri)
●制度廃止を訴え●●


民主、共産、社民、国民新の野党4党が今国会に提出した後期高齢者医療制度廃止法案の参院での審議がヤマ場を迎えた6月4日、東京都豊島区の巣鴨地蔵通商店街前で4野党の党首クラスが街頭演説を行い、同制度の廃止の必要性を訴えた。街頭演説には500人を超える聴衆が集まり、盛んに拍手を送っていた。

 後期高齢者医療制度は2006年の通常国会で、野党の反対を押し切り、自民、公明両党が強行採決して導入された。しかし、今年4月の制度開始後、70-74歳の窓口負担が従来の1割から2割に引き上げられたり、終末期医療の意思決定に診療報酬が支払われたりすることで、「終末期医療を崩壊させる」との批判が上がるなど、さまざまな問題点が指摘されている。
 こうした問題による混乱を受け、4党は「70-74歳の医療費自己負担引き上げの廃止」「75歳以上の被扶養者への保険料徴収の廃止」「年金からの保険料の天引き中止」を柱とした廃止法案を5月23日、参院に提出した。

 演説で、民主党最高顧問の渡部恒三衆院議員は出身地の福島県について触れ、「会津の農村の高齢者は月6万円の年金で生活しており、そのお金が天引きされる。こんな制度は一日でも続くことは認められず、つくった政権は倒すべきだ」と訴えた。
 国民新党副代表の自見庄三郎参院議員は、「医療が皆に平等ということが国家の原則だったから、日本は世界一の長寿国となった。お金の切れ目が命の切れ目。こんな間違えた制度は廃案に持ち込まなくてはならない」と同制度を批判した。
 社民党党首の福島みずほ参院議員は、「年齢で区切る制度は世界にはない。与党は制度の見直しをすると言っているが、根本を変える気はない。この制度は、今の政治が高齢者をどう扱っているかを端的に表している。与野党逆転した参院で可決して衆院に送り、今国会で何としても成立させたい」と、廃止法案成立への決意を述べた。
 共産党委員長の志位和夫衆院議員は、「最大の問題は、75歳というだけで別の保険に強制的に加入させ、差別医療へ追い込む現代のうば捨て山だ。老人保健制度は完璧な制度ではないが、まずはこの差別的な仕掛けを生んだ後期高齢者医療制度を撤廃し、その上で国民と議論して新しい医療制度をつくっていくことが筋だ」と、廃止法案への理解を求めた。

 街頭演説には、民主党代表の小沢一郎衆院議員も駆け付け、聴衆の声に耳を傾けていた。

 演説を熱心に聴いていた区内の68歳の男性は、「今、何か所も病院を回っている。これまで一生懸命に働いてきたのだから、老後はゆっくり安心して生活したいし、しっかりとした医療も受けたい」と話した。また、80歳の女性は「新聞を見て演説を聴きに来た。高齢者いじめの制度は廃止した方がいい」と、後期高齢者医療制度を批判した。

 同法案は5日、参院厚生労働委員会で参考人質疑が行われる。







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